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ごはんがおいしい季節になりました。
新米が店頭に並び始める前に、田んぼでは収穫作業が盛んに行われます。しかし、稲刈り後のお米はすぐに食卓へ届くわけではありません。
収穫したばかりのお米には「籾(もみ)」と呼ばれる硬い殻が付いており、食べられる状態にするためには「籾摺り(もみすり)」という工程が必要です。では、籾摺りとはどのような作業なのでしょうか。また、どうやって籾殻だけを取り除いて、中の米粒を傷つけずに玄米にできるのでしょうか。
この記事では、籾摺りの基本から、籾摺り機の仕組み、そして籾摺りに欠かせない「籾摺りロール(もみすりロール)」について解説します。
籾摺りとは? お米が玄米になるために欠かせない工程
お米が収穫されてから食卓に届くまでには、いくつかのステップがあります。まずは、稲刈りをした稲穂からお米の粒を外す「脱穀(だっこく)」を行います。脱穀によって穂から外れたお米は、まだ「籾(もみ)」と呼ばれる硬い皮に包まれた状態です。
この状態では食べられないので、次に、籾を乾燥させてから、外側の硬い籾殻(もみがら)を取り除く「籾摺り(もみすり)」を行います。籾摺りが終わった状態のお米が「玄米(げんまい)」です。さらに玄米の表面にあるぬか層を削る(精米する)ことで、やっと普段食べている「白米」になるのです。

●「脱穀と籾摺りの違い」
「脱穀(だっこく)」と「籾摺り(もみすり)」は、どちらも収穫後に行う作業なので混同されがちですが、目的が異なることに気づいていただけたでしょうか。・脱穀: 稲穂から「籾粒」を分離して外す作業
・籾摺り:脱穀された籾粒から「籾殻」を取り除いて玄米を取り出す作業
籾摺り機はどんな仕組み? 籾殻だけを取り除ける理由
現代の多くの農家では、専用の「籾摺り機(もみすりき)」を使って籾摺りを行っています。籾摺り機はどんな仕組みで米粒から硬い籾殻だけを取り除いているのか、その仕組みをご紹介します。
●籾摺りは昔どう行われていた?
今のような便利な機械がなかった時代、籾摺りはすべて手作業や、ごくシンプルな道具を使って行われていました。たとえば木摺臼(きすりうす)や土臼(どうす)と呼ばれる円筒形の道具に籾を入れ、回転させ擦り合わせることで、籾殻を剥がしていました。しかし、手作業では、一度に処理できる量が限られ、多くの籾を処理するには大きな手間がかかりました。
●籾摺り機の登場で何が変わった?
動力を利用した籾摺り機が普及するにつれて、作業の省力化が進み、大量の籾を効率よく処理できるようになりました。時間と労力を要した作業が短時間で終わるようになり、大量のお米を一度に処理することが可能になったのです。●籾摺り機で重要な役割を果たす「籾摺りロール(もみすりロール)」

現在の籾摺り機は、どんな仕組みで籾殻を外しているのでしょうか。多くの籾摺り機には、ゴム製の「籾摺りロール(もみすりロール)」が使用されています。2本のゴムロールが米粒よりもほんの少し狭い間隙(すきま)を空けて向かい合わせに配置され、それぞれ異なる速度(回転差)で内側に回転しています。
実はこのゴムロールこそ、籾摺り機の性能を左右する重要なパーツです。籾がこの2本のロールの間を通ると、籾に働く圧力に加え、ロールの回転速度の違いによって籾殻をずらすような力が働きます。ゴムの弾力を生かして、米粒を傷つけないよう、外側の籾殻だけを綺麗に剥がしているわけですね。
実は難しい? 籾殻だけを外す技術
もみ殻だけを取り除き、中の玄米を傷つけないようにするためには、繊細な調整が必要です。
●求められるのは絶妙なバランス

というのも、籾殻は非常に硬く、中の玄米を包んで保護しているからです。籾殻を外すために力をかけすぎると、中の米粒まで割れたり、米粒の表面を傷つけたりする原因になり、弱すぎると殻が残ったままになってしまいます。
米粒が無傷のまま、籾殻だけを滑らかに“脱がせる”絶妙な加減(摩擦と圧力のバランス)が求められるのです。
●作業効率と品質に関わる「脱ぷ率」
籾摺りは繊細な作業ですが、あまりにも時間をかけすぎるのも問題です。効率よく籾殻を外すことは、作業時間の短縮や燃料費の削減にもつながります。籾摺りで、籾から籾殻を取り除くことを「脱ぷ(だっぷ)」といい、処理した籾のうち、籾殻が取れた割合を「脱ぷ率」と呼びます。一度の通過で、いかに高い確率で籾殻を脱ぷさせられるか。これは作業全体の効率を大きく左右するポイントです。
●肌ずれや砕米を抑えることも重要
また、籾摺りの際、お米の表面が擦れて傷つく「肌ずれ」や、米粒が割れてしまう「砕米(さいまい)」が増えると、お米の商品価値(等級)が下がってしまい、収量も減ってしまいます。籾摺りは、ただ殻を剥がせばいいというものではなく、「お米の傷を最小限に抑え、しかも高確率で脱ぷさせる」ことが求められる工程なのです。そしてこの出来栄えを大きく左右するのが、籾摺りロール(もみすりロール)のゴムの品質や耐久性です。
日本の米づくりを支えてきたバンドーもみすりロール
バンドー化学は、長年にわたり高精度な「籾摺りロール(もみすりロール)」を開発・製造し、日本の農作業の発展とともに歩んできました。
●農作業の機械化の時代を支えた製品

バンドー化学が「籾摺りロール(もみすりロール)」の生産を開始したのは1931年(昭和6年)です。当時は重労働であった土臼による手作業から、動力を活用した機械化へと、農作業は大きな転換点を迎えていました。バンドー化学はそれまで培ってきたゴム加工技術を応用し、高品質な籾摺りロール(もみすりロール)を開発。農村の動力化と省力化を大きく後押ししました。
●1935年頃には国内有数の生産量に
品質の高さと耐久性が評判を呼び、生産開始からわずか数年後の1935年(昭和10年)頃には、バンドーもみすりロールは、国内1、2位を争うシェアと生産量を誇るまでに成長。全国の農家やライスセンターなどで使用されています。●現在も進化を続ける「バンドーもみすりロール」

時代の変化や大型農業施設(ライスセンターやカントリーエレベーター)の普及にあわせ、バンドーもみすりロールも進化を続けています。
バンドー化学では、用途にあわせて以下のようなバンドーもみすりロールのラインアップを展開しています。
| 製品名 | 特長・用途 |
|---|---|
| ホワイトロール | 主に一般農家向け。優れた脱ぷ能力とお米へのやさしさを両立した標準タイプ |
| レッドロール | 耐摩耗性に優れ、長寿命。作業量の多い大規模農家やライスセンター、カントリーエレベーター向け |
●省力化に貢献する「メンテナンスフリーロール」
またバンドー化学では、籾摺り作業の負担軽減やメンテナンス性の向上を目指した改良にも力を入れています。たとえば籾摺り作業では、2本のロールの摩耗スピードの違いから、作業途中に左右のロールを入れ替える(交互に付け替える)メンテナンス作業が必要になる場合がありました。そこでバンドー化学が開発したのが「メンテナンスフリーロール」です。主軸側に耐摩耗性の高い「レッドロール」、副軸側に「ホワイトロール」を組み合わせることで、左右の摩耗バランスを最適化。作業途中のロール入れ替え作業を不要にしました。
まとめ

私たちが毎日何気なく食べているごはん(お米)。稲から玄米になり、そして白米となって食卓に届くまでには、生産の現場を支えるさまざまな技術や工夫があります。籾摺りロール(もみすりロール)も、そうした技術の一つです。
今年の新米を味わう際には、お米づくりを支える技術や工夫にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
関連ページ⇒「バンドーもみすりロール」
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監修:でぃすかばーBANDO編集部




