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物流倉庫や工場、身近な商業施設のなかで、日々大量の「もの」を運び続けているベルトコンベア。効率的な運搬作業には欠かせない設備ですが、そのなかで重要な役割を担っているのがコンベアベルトです。実はこのベルト、「素材」によって適した分野が大きく異なることをご存じでしょうか。
この記事では、コンベアベルトが物を運ぶ仕組みと素材ごとの特徴、そしてふと気になる「コンベア」と「コンベヤ」の違いについて、分かりやすく解説します。
コンベアベルトで運搬作業がラクになる!人の負担を減らして効率化する仕組み

コンベアベルト(コンベヤベルト)は、荷物や製品、原材料などをベルトに載せ、一定の方向へ連続して運ぶ「帯状の部品」です。その構造はモーターの力で前後の「ローラー(プーリ)」を回転させ、輪状(エンドレス状)につないだベルトをぐるぐる循環させるというシンプルなもの。このベルトに搬送物を載せることで、自動的に物の移動が可能となるのです。
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●コンベアベルトを使うメリット
コンベアベルトの導入にはどんなメリットがあるのでしょうか。人が荷物を1つずつ手で運ぶ場合と比較して考えてみましょう。・搬送作業の効率化:機械なので、大量のものを・24時間・安定したスピードで運べます
・省人化:運搬要員を減らせるので、人手不足の解消や人件費の削減が可能です
・作業者の負担軽減:従業員が重い荷物を持って移動するなどの重労働から解放され、現場の安全性向上にもつながります
●コンベアベルトが使われている場所の例
コンベアベルトが使われているのは工場だけではありません。・空港の手荷物受取所(ターンテーブル)
・スーパーのベルトコンベア式レジ
・回転寿司のレーン
コンベアベルトは上記のように、実は私たちの日常生活のあちこちで活躍しています。
「コンベア」と「コンベヤ」は同じもの?知っておきたい表記の違い

ところで、「コンベ“ア”」と「コンベ“ヤ”」、2通りの表記を目にすることはありませんか。結論から言うと、これは英語の「conveyor」をカタカナに書き起こす際の違いによるものです。両者はともに同じものを指しており、どちらを使っても間違いではありません。
ただ、この2つの表記はシーンによって使い分けられることもあるようです。
●「コンベア」が使われるのはどのような場面?
テレビや新聞、一般的な会話などでは、「コンベア(ベルトコンベア)」の表記が広く使われています。●「コンベヤ」が使われるのはどのような場面?
一方、日本産業規格(JIS)や、法律、技術文書、工業分野の専門書などでは、基本的に「コンベヤ」という表記で統一されています。バンドー化学でも、業界で一般的に用いられている表記に合わせ、公式には「コンベヤ」の表記を採用しています。※メーカーであるバンドー化学では「コンベヤベルト」を採用していますが、この記事では一般的によく見かける「コンベアベルト」の表記で紹介しています。
素材①:樹脂製コンベアベルト 清潔・軽量・扱いやすい!食品や小型部品の搬送で活躍するベルト

さて、コンベアベルトの性能は「素材」によって大きく変わります。よく使われるのは「樹脂・ゴム・金属」の3種類で、運ぶ物や周囲の環境(温度や衛生面)に合わせ、最適な材料が選ばれます。
まずは食品や小型部品の搬送で活躍する「樹脂製」のコンベアベルトをご紹介しましょう。
●樹脂製コンベアベルトの特徴
樹脂製コンベアベルトは表面にポリウレタン(PU)や、ポリ塩化ビニル(PVC)などの樹脂素材を使用しています。比較的薄くて軽量なことに加えて表面が滑らかで、油や水分が染み込みにくいため、汚れを落としやすく衛生的に使用できます。また、ベルト自体が軽いので機械全体のコンパクト化や省電力化が行いやすく、使用する現場に合わせた柔軟な加工も容易です。●樹脂製コンベアベルトが活躍する場所
樹脂製コンベアベルトはその特徴を活かし、さまざまな場面で活用されています。・食品工場
パンや菓子、カット野菜、食肉などを製造・検査・包装する工程では、厳しい衛生管理が求められます。「抗菌・防カビ・水洗い可能」などの特性を持つ樹脂製ベルトコンベアは、食品ラインを支える重要な役割を担っています。
・小型部品の製造現場
樹脂製コンベアベルトは導電・帯電防止といった機能を持たせることができ、突起付や桟付、穴あけなどベルト表面への加工が容易なため、スマートフォンなどの電子部品、医薬品、日用品といった軽くて小さな製品を、傷つけることなく次の工程へとスムーズに運ぶ際にも欠かせません。
素材②:ゴム製コンベアベルト 重量物をブレなく運べる!安定性に優れたベルト

重量物を安定して運ぶ場合は「ゴム製」のコンベアベルトが使用されます。ここでは、ゴム製コンベアベルトの特徴を解説します。
●ゴム製コンベアベルトの特徴
ゴム製コンベアベルトは頑丈なゴムの内部にスチールコードや強靭な織物(帆布)など、「芯体(ベルトの引っ張る力に耐えるベース部分)」を組み込んでいます。そのため、重い物・大量の物を長距離で運ぶことができるタフな強度を持っています。さらにはゴム特有の「高い摩擦力」により、コンベアベルトが傾斜していても、搬送物が滑り落ちにくい強みがあります。また、柔軟性とクッション性があるため、物を高いところからベルトに落としても、その衝撃を受け止めて安定して搬送することが可能です。
●ゴム製コンベアベルトが活躍する場所
主に重工業や屋外のインフラ現場で力を発揮します。・採石場や鉱山(石や鉱石の運搬)
・製鉄所や建設現場(砂利や土砂、鉄塊の運搬)
・リサイクル施設(廃棄物の搬送)

※画像は神戸ポートアイランド埋め立て時に使用されたバンドー化学のコンベヤベルトです。
●用途に応じたゴム製コンベアベルトの種類
ゴム製コンベアベルトは屋外や過酷な環境で使われることが多いため、「耐熱性」「耐油性」「難燃性(燃えにくい)」「耐摩耗性」など、運ぶ物に合わせて特殊な機能を付与した製品が選ばれます。素材③:金属製コンベアベルト 高温・衝撃にも耐えられる!過酷な産業工程を支えるベルト

最後にご紹介するのは「金属製」のコンベアベルトです。過酷な環境でも耐えられるその強みは、どのように活かされているのでしょうか。
●金属製コンベアベルトの特徴
金属製コンベアベルトはステンレス鋼などの金属を、金網状や板状(スチールベルト)に加工したコンベアベルトです。樹脂やゴムでは溶けたり変形したりして活用が難しい超高温環境や特殊な加工工程に対応できます。抜群の耐熱性、耐寒性、耐摩耗性を誇り、鋭利な金属部品やガラスを載せても、破損するリスクが極めて低いベルトです。また、メッシュ(金網)状のものには隙間から「空気」、「水」、「熱」を自由に通せるという独自のメリットがあります。
●金属製コンベアベルトが活躍する場所
金属製コンベアベルトは超高温環境や、冷却工程で幅広く使用されます。・加熱・乾燥工程
クッキーやパンの「焼き成形」、ポテトチップスなどの「揚げ物工程」、金属部品の「熱処理(焼き入れ)」、塗装後の「熱風乾燥」など、物の移動と同時に加熱・乾燥を行う工程には不可欠です。
・洗浄・冷却工程
メッシュ状の金属コンベアベルトは網の隙間から水を通せるため、野菜の「水洗い・水切り工程」や、加熱された製品に冷風を当てて冷ます「冷却工程」で活躍します。
まとめ
ベルトコンベアは作業者の負担を大きく減らし、現場の生産性を高めてくれる便利な設備です。その搬送を支えるコンベアベルトは、食品工場から重工業の現場、高温化での製造工程まで、用途や環境に応じて使い分けられながら、さまざまな場所で利用されています。今後は省人化や自動化(ロボット化)の進展にともない、「高機能・省エネルギー型コンベアベルト」の導入がさらに広がると予想されています。

1921年に日本初のコンベヤベルトを開発したバンドー化学では、最先端の技術を結集させた多種多様な高機能「コンベヤベルト」を製造・販売し、物流・生産現場を支えています。
関連ページ⇒「バンドー化学|製品一覧」
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監修:でぃすかばーBANDO編集部




