中期経営計画(CV-1)では指針3の重点方針の1つとして「エンゲージメントの向上」を掲げ、
個人の働きがいと組織の生産性向上を両立できる「働きがい改革」に注力しています。
2年目となった2024年度も、様々な取り組みを行い、
持続的な企業価値向上への歩みを進めることができました。
2024年11月から、役員を含む部長職以上の管理職を対象に、360度フィードバックを導入しました。「Feedback is a GIFT(フィードバックは贈り物)」という考え方のもと、多面的な視点からの意見を受け取ることで、新たな気づきを得て自己認識を深め、組織能力の進化と企業価値の向上を図っています。
360度フィードバックは、上司・同僚・部下といった複数の関係者からのフィードバックを受けることで、従業員一人ひとりが自らの業務遂行や行動を客観的に見直し、内省を促す育成手法です。このプロセスを通じて、認識の違いを「対話」によって乗り越え、未来に向けた共通理解を築いていくことが可能になります。こうした取り組みによって、個人も組織も自身の視点や行動を絶えずアップデート・最適化し、急激な環境変化にも柔軟に対応しながら、持続的な成長と企業価値のさらなる向上が期待できると考えます。今後は、対象範囲をグループ長以上へと拡大し、より広範な組織能力の強化につなげていく予定です。
次世代を担う若手従業員の成長支援と組織内のつながりを深めることを目的に、東京と大阪の2拠点で「若手営業座談会」を開催しました。この取り組みは、若手従業員から寄せられた「仕事に対する不安や迷いを、先輩たちはどう乗り越えてきたのか知りたい」といった声を受けて実施したものです。相談できる先輩が身近にいない、話す機会が少ないという状況をふまえ、気軽に話せる機会として企画しました。
当日は、社内で活躍する先輩従業員をゲストに招き、若手従業員の質問に対して回答する形式のトークセッションを実施しました。さらに、少人数グループでの懇談を通じて、業務の枠を超えたフラットなコミュニケーションが生まれました。参加者からは「仕事への向き合い方のヒントが得られた」「社内で新たなつながりができた」などの前向きな声が多く寄せられました。
今後も、従業員一人ひとりが自分らしく成長し、主体的に行動できる環境づくりを目指していきます。
中期経営計画では「未来に向けた組織能力の進化」を指針の1つに掲げており、その重点施策の1つとして、エンゲージメントの向上に取り組んでいます。当社グループは変化する時代にしなやかに適応しながら、自らを一段上へと成長・変容させることを「進化」と捉えています。価値創造の源泉は従業員であるとの信念のもと、個人と組織に継続的な進化を求め、促すために、前述の360度フィードバックや若手営業座談会をはじめとする様々な施策や環境の整備を進めています。当社グループは今後、「個の主体性」「対話」「成長支援」「プロ意識」の4つの進化のカギを重視した人事施策を展開していきます。
エンゲージメント向上への取り組みは各部署単位でも実施しており、一定の効果が表れ始めました。一方で、目標設定や取り組みにばらつきが生じ、会社として目指す姿の共通認識が不十分であるという問題が顕在化しました。そこで、2025年度からは、会社として目指すべき姿(To be)をグループ共通の目標として明示し、そこに対しての現在の姿(As is)とのギャップを埋めるための施策を各社・各職場で検討し、取り組みを進めていきます。